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まごれびゅ

 
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 ピーター・ジャクソン『乙女の祈り』 (1994 ニュージーランド, 米) ★★☆

わを〜〜っ、このピーター・ジャクソンって監督、いまをときめく『ロード・オブ・ザ・リング』の監督じゃんかぁ。全く知らなかった(^_^;) 全くそのような予備知識なしにパッケージ裏の《聖人はどんなセックスをするの》につられて借りてきたんだよっ。んで、それとわかってたらきっとパスしてたかもな。『ロード・オブ〜』にはまったく興味がないので、まぁ、たぶんこれから先も見ないでしょうから、この映画と『ロード・オブ〜』を比較してみてどうだとかはなしね。悪しからず。だいたい、『ロード・オブ〜』ってなん?ファンタジー?
ふむふむ、この『乙女の祈り』がヴェネチアで銀獅子賞、アカデミーでもノミネートされて、ハリウッド進出。そして『ロード・オブ〜』って続くわけですか。いわば出世作じゃないですか。なるほどね。でもパッケージには《世界で一番美しい国の世界で一番悪趣味な監督》って、書かれてるぞ。そのコピーにもつられたんだけど。あ、これは前作の『ブレインテッド』のことか。これはスプラッター/ホラーもんらしいから、これもボクとは縁がない。う〜ん、ということは、ボクがピーター・ジャクソンの見るのはこの一作だけだね、きっと。
いまから50年前に実際にあった事件をもとにつくられてんだけれど、最近中学生あたりの残虐事件で、そのたびに世の中騒然としてるけど、今に始まったことじゃないんだな。簡単に説明しておくと、なんらかの障害をもったポウリーン(メラニー・リンスキー)とジュリエット(ケイト・ウィンスレット)の二人が学校でドロップしてしまう。そして二人だけの空想の世界に耽っていき、ついに同性愛に陥っていき、その間で邪魔になったポウリーンの母親を殺ってしまう。なんかもう驚きもしませんね。この類の事件には、またかいなって。
ふむ、ピーター・ジャクソンの前後の作品で、この『乙女の祈り』が見えてきたぞ。『ブレインテッド』のスプラッター(これはかなり悪趣味らしい)が、レンガで母親を殴り殺すというラストにつながるわけだね。スプラッターってほどじゃないけど、それでも血が飛び散って、そこまでの雰囲気から一転してしまう。ま、映画はその殺人で血みどろになった二人が走ってるシーンから始まるんだけど、ボクはてっきり二人がレイプされたあとだと思ったって-_-; 
なんかね、この映画はいろんなモードがごっちゃ混ぜで、アメリカの安モンのテレビドラマ然としてたり、二人が空想に耽っていくのは、『ロード・オブ〜』につながるんでしょ。粘土の人間の舞踏会だとかね。「フニクリフニクラ」を歌わせてみたり、オーソン・ウェルズの『第三の男』を二人が映画館で見て、妄想ひきおこしたりとか。それから中盤からの流していきかたなんかは『アメリ』っぽかったりもする。『アメリ』のほうが後だから、『アメリ』のほうがパクったのかもしれない。
ま、退屈はしないけど、真剣に見ようって気にもならなかったな。よくできてはいるけど。

HEAVENLY CREATURES
製作 ジム・ブース
製作総指揮 ハンノ・ヒュース
監督 ピーター・ジャクソン
脚本 ピーター・ジャクソン / フランシス・ウォルシュ
撮影 アラン・ボリンジャー
音楽 ピーター・ダゼント
出演 メラニー・リンスキー / ケイト・ウィンスレット / サラー・パース / クライヴ・メリソン / ダイアナ・ケント / サイモン・オコナー



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2004年06月30日(水)
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