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■ ▼ セドリック・カーン『倦怠 』(1998 仏)
この前のれびゅ『軽蔑』に続いてモラビアを2本並べるなんて粋でしょ・・・などと言うてる場合ですか(^_^ゞ モラビアだから、もっともと重いのかと思ってたら、はっきり言って、これコメディーでしょ。いちおうR指定なんだよねぇ。ビデオ屋でもキワモノ洋ピンに近いところに並んでた。ということでまずはケチから。 なんといっても、セシリア(ソフィー・ギルマン)の豊満な肉体はノーサンキューです! 何度も何度もあるえっちシーンでお肉が揺れてんだもん。これはスレンダーバディーでなきゃダメというボクにとっては耐えられません。『シュガーベイビー』のマリアンネ・ゼーゲブレヒトの比べりゃまだマシだけど(^_^ゞ しかもだよ、いきなりパッとセーターを脱いだらFカップがでぇ〜んと。色気もそっけもあったもんじゃない。同じならソフィー(アリエル・ドンバール)のほう ― こっちはスレンダーです ― を1回でも脱がしてほしかった。ちょっと期待したんだけどなぁ。彼女はセシリアの対極においてるわけだから脱がさんわなぁ。 そこはかとない色気というものが全く感じられません。はい、どーぞぉ!では勃つものも勃たんちゅうねん。もっともこれは多分に演出、そうでなければ話が成り勃たない、っと、成り立たないんだから、しょうがないんだけど、それにしてもです。ふんだんに全裸でヘアもときにはチンチンまでちらっと見えたりしてもですね・・・ウゲゲゲ、そしてそして本番シーン(入れてないと思うが)何回かあっても、淫靡さというものが全くない。これで欲情するのなんかおるんか? あ、この『倦怠 』に淫靡さというものを求めるほうが間違ってますか。しかし、《倦怠》(原題も『L'ennui』アンニュイ)という語感には多分に事後のかったるさを想像して妄想たくましく、をっ、これ見ようというのは正常な男子のあるべき姿でしょ。しかもモラビアということで、ますますねっとり湿っぽくという濡れまくってくれるはず、さらにしかもパッケージの写真(上のはフランス版DVD)を見るかぎり、抜ける!と期待して何が悪いねん! というわけで、思いっきりはずされてしまったぜニョール。もっとも、アーパーなニンフォマニアとでもいうべき女に入れ込んで破綻をきたすスクエアな大学教授マルタン(シャルル・ベルリング)の悲喜劇という意味では非常にアイロニカルなんだけど。とにかくこのおっさん、ようしゃべる、ようしゃべる。そして、しゃべらすだけしゃべらせてきっちりアホにしまくる。これもまたひとつのフランス映画なのかもしれないけれど、それにしてもねぇ。 というわけで、決してスケベ心で見ようなんて思わないで下さい。
L'ennui 製作 パウロ・ブランコ 監督・脚本 セドリック・カーン 原作 アルベルト・モラビア 撮影 パスカル・マルティ 美術 フランソワ・アブラネット 出演 シャルル・ベルリング / ソフィー・ギルマン / アリエル・ドンバール / ロバート・クレイマー
★★☆
2003年02月20日(木)
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