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 ▼ アンジェイ・ワイダ『灰とダイヤモンド』(1957 ポーランド)


 これは、すごいよ、すごいよと聞かされていながら、どういうわけか今まで見てなかったのだ。ところが「第二次世界大戦末期、ポーランド。反ソ派テロリストのマチェックは、ソ連から来た共産地区委員長暗殺の指令を受ける。」などというコピーにはひるんでしまうだろ。東欧圏の、それも政治絡みとなると、重い!と。それでもまだ『蒼ざめた馬』、『漆黒の馬』(ロープシン)などと言うてられたころならいざ知らず、この平和ボケした時代だもん。やっぱりひるみます(苦笑)
 さていざ心を決めて腰をすえて見始めてみると。。。やっぱり暗い。この東欧圏の人間の重っ苦しさというのはどうにかならんかね。その重さに耐えきれず、ついうとうとと。。。。。。(__)。。ooOZZZZ 疲れてだワ(^_^ゞ 
 ところがその重っ苦しさでどどーーーっと突き進むのかと思うてたら、突き進んでいたら、なんでこんなのが名作だと言うのだろうと、途中で挫折してしまってたにちがいない。ぐぐっと押し寄せてくる睡魔と闘いながら、ここまで見たんだから最後まで見ないともったいないだろというケチな根性で見続けたのが正解。先に書いておきますと、「第二次世界大戦末期〜〜」云々というコピーに少なからず先入観を植え付けられて、はなから重苦しいものだと思って見てたから辛かったんだよ。
 そうしたコピーから来る先入観に妙な齟齬がある、つまりあれぇーどうなってんだと。その噛み合わせの悪さが一気に吹き飛ばしてしまうのが、かの花火。このシーン、映画史に燦然と残る名シーンだよねぇ。確実にベスト10に入る、そういうようなシーン。あぁ、そうだったんだと気づいて、もっと早よ気ぃつけよ>自分 
 「第二次世界大戦末期〜〜」云々なんてのは単なる設定にすぎなくて、あまたある映画ではそういうテーマにずんずん卑小化していくのに、この『灰とダイヤモンド』は逆にそこから飛び立ってしまうのだ。そんなふうに見始めると、例えばボクにとって永遠の『イージーライダー』にしたって、この『灰とダイヤモンド』からパクってきてんじゃないと言っても言い過ぎじゃない。比較的新しいところで引っ張ると『アンダーグラウンド』なんかもそうなんじゃないかって思えてくる。ね、風にひるがえる白いシーツなんての、どっかできっちりパクってくれてるよなぁ。とくに後半に入ってから、できすぎ二重丸のシーンの連発じゃない。
 というわけで、これは何としてももう一度元気なときにしっかり見直そう。それまで5つめの★は?でお預けにしとこ

POPIOL I DIAMENT
監督 アンジェイ・ワイダ
脚本 イエジー・アンジェウスキー / アンジェイ・ワイダ
撮影 イエジー・ヴォイチック
音楽 フィリッパ・ビエンクスキー
出演 ズビグニエフ・チブルスキー / エヴァ・クジジェフスカ / バクラフ・ザストルジンスキー
★★★★?



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2002年10月30日(水)
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