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■ ▼ トム・ティクヴァ『ラン・ローラ・ラン』 (98 独)
 もうMTV紙一重。。。案の定、MTVヨーロピアン・ミュージックアワードなんてのをとったりしてるんだねぇ。MTVってのはどうなんだろ。ボク自身はMTVとして見てる分には好きだし、うちの家でもヒマあればMTVかけてるくらいだから。それでも映画という土俵においてはMTVっぽかったりするのってイマイチ好きになれない。いかにも、という映像が5分ほどの枠の中で弾けてくれるのはいいんだけれど、これ見よがしに連続されるとうんざりしてくるというもの。 ストーリー的にはいたって単純。ヤクの運び屋をしている恋人マニ(モーリッツ・ブライプトロイ)が500マルク失くしてしまう。その恋人を救うために、15分間、ローラ(フランカ・ポテンテ)がベルリンの町の中を駆け巡る。まさに、走れ、ローラ、ローラは走った。。。ですな(笑) これだけの話を、「if...もしも」やってしまう。それも3パターン。同じカットをつなぎあわせたりもしてるんだけれど、どこか違う。ちょっとした時間のズレで起こってしまうことが違う。救急車がでっかいガラス板に突っ込んで行くとこは見てて爽快だったな。あ、ローラが叫んだら、時計が壊れたというのは『ブリキの太鼓』のパロディだね。細部においてMTVだと言わせないような仕掛けがあるんだけれど、でもなぁ、話題になってたらしいアニメの挿入にしたってねぇ。。。。やっぱり、MTVから抜け出せないというか、MTVを3バージョン続けて見たって感じがするんだよねぇ。3バージョン目にいたっては、無理にハッピーエンドの方向に持っていこうという魂胆が見え見えで飽きてきた。おもしろいことはおもしろいんだけれど、どこか流して見てしまう。サウンドそのものはばっちしのドイツ・テクノ。監督のトム・ティクヴァ自らも音を作ってるだけにはまってはいる。だけど逆にそのはまりすぎがよりMTVっぽくしてしまってる。むしろサントラ単品のほうが楽しめたりするんちゃう。 何かが足りない。もの足りない。
Lola Rennt 監督 ・脚本 トム・ティクヴァ 撮影 フランク・グリーベ 音楽 トム・ティクヴァ / ジョニー・クリメック / ラインホルト・ハイル 出演 フランカ・ポテンテ / モーリッツ・ブライプトロイ / ヘルベルト・クナウプ / ニナ・ペトリ / アーミン・ローデ / ヨアヒム・クロル / ハイノ・フェルヒ
★★☆
2002年05月17日(金)
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