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 ▼ ブライアン・デ・パルマ『ファントム・オブ・パラダイス』 (74 米)


 タイトルから簡単に想像つくでしょ、『オペラ座の怪人』
 74年頃、そういやロックオペラなんてのも流行ったな、『ジーザス・クライスト・スーパースター』なんてのも観に行ったの思いだした。
 人気グループ=ジューシー・フルーツのプロデューサー=スワン(ポール・ウィリアムズ)、彼がジューシー・フルーツに見切りをつけて、ロック・オペラに乗りだそうとする。このときに目をつけたのがウィンスロー(ウィリアム・フィンリー)で、まんまと彼の作った曲をパクってしまう。そんなことを知らない気の毒ウィンスロー君(あえて君づけネ)はあほうにもスワンのオーディションにのこのこ出かけていき、そこでフェニックス(ジェシカ・ハーパー)と出会い、さらに自分の曲がパクられてるのを知る。無名ウィンスロー君は抗議に行くも、とりあってくれないばかりか逆にプレス機で顔はつぶされ、自ら海に飛び込んで死んだはずだったが、どいうわけか、一命をとりとめた。しかしそれに懲りずに今度は楽屋に忍び込みファントムとなって、再びスワンに挑みかかるも、あえなく契約を取り交わされてしまう。無名君の辛いところ。その契約にそって「ファントム・オブ・パラダイス」を書き上げさせられるのだった。ところがその契約は悪魔の契約で、その契約によってフェニックスまでスワンに奪われたファントム=ウィンスローは、最後の戦いに挑むのであった。
 さてと、ロック・オペラね、このスワンを演じてるポール・ウィリアムズは、実際にミュージッシャンでプロデューサー。だからこの映画でも音楽を担当してる。彼でいちばんヒットしたといったら、"Just an Old Fashioned Love Song" 。あとカーペンターズのプロデューサーだったり。でもなぁ、'74年頃でしょ、もっとバリバリのロックやるのがいたはず。彼の場合はどっちかというとポップに近いわけで、そこらあたりロック・オペラといってもかなり辛い。これがQueenだったりしたら何倍も何倍もかっこよくなってたと思うんだけど。やっぱりポール・ウィリアムズには思いきり不満が残る。ほんと、ボクとして、なんで?と思う。そこんところ、いくらデ・パルマといっても、まだ『キャリー』でがつーんと名を挙げる前のことなのでしんどかったのかも。
 逆に縛られることなくいろんなところでキッチュでおもしろい。実はそれがこの映画がカルトとして残ってるわけ。デス・レコードなんて(今ならデス・ロー・レーベルなんて思いついてしまうけれど)、あのスズメだかカラスだか好きだなぁ。そんなお宝探しにはもうばっちり。自分で探してうはうはよろこびましょう。が、なによりもまずこのビデオそのものを探すのがお宝探しじみてますが。。。

Phantom of the Paradise
監督・脚本 ブライアン・デ・パルマ
撮影 ラリー・パイザー
音楽 ポール・ウィリアムズ
出演 ウィリアム・フィンリー / ポール・ウィリアムズ / ジェシカ・ハーパー
★★★★



2002年05月02日(木)
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